ご縁も、美肌も、美味しいお酒も。“大人の美活旅” −島根県 出雲市・松江市 編−【1st day】

今回のルチカWEBオリジナル記事は初の「県外お出かけ編」。「心も体も満たされる旅がしたーい!」という欲望を叶えるべく、島根県の出雲市・松江市へ行って参りました。みなさん、島根県へ足を運んだことはありますでしょうか。島根県は縁結びスポットとして有名な出雲大社をはじめ、「神話のふるさと」としてヤマタノオロチ伝説など数々の逸話や歴史が深いところでもあります。さらに、豊かな自然に囲まれ、日本海・宍道湖の漁業も盛ん。海の幸・山の幸、そして湖の幸にも恵まれ、日本酒発祥の地でもある、まさに美食の地なのです。さらにさらに!毎年「ニッポン美肌県グランプリ」上位にランクインするほどの美肌民が多い地でもあります。2018年には1位も獲得しています。(株式会社ポーラ調べ)
そんな、魅力がモリモリでときめかずにはいられない島根県の魅力を、実際に現地に訪れた編集部の視点で計5日分の記事に分けてご紹介します。

「2泊3日でめいっぱい現地を巡って肌で感じた島根の魅力を伝えたい!」と意気込み、島根県観光連盟の方々のご協力のもと欲望を詰め込んだスケジュールを決行してみたので、限られた時間内でどれだけのスポットが巡れるんだろう?という点でも参考にしていただけたら…と思います!

Contents
1.【1st day】仙台↔︎出雲間 約90分!「FDAを活用してお得&時短、島根旅」
2.【1st day】2泊3日内で“めいっぱい巡る”を試してみた「結果は●箇所」
3.【1st day】日本酒発祥の地 島根県「蔵元さん、美味しい日本酒にこんにちは」
4.【2nd day】御朱印・ご縁巡り 松江市編「おしろい地蔵さまに美肌を願う 清巌寺」
5.【2nd day】御朱印・ご縁巡り 松江市編「願い石に想いを 玉作湯神社」
6.【2nd day】美肌の秘密を探る「玉造温泉周辺調査」
7.【3rd day】御朱印・ご縁巡り 出雲市編「あぶる御朱印!?長浜神社」
8.【3rd day】御朱印・ご縁巡り 出雲市編「神様が最後に発つ神社 万九千神社」
9.【3rd day】御朱印・ご縁巡り 出雲市編「気持ち静まる 出雲大社」
10.【3rd day】ご縁の地でとっておきを見つける「御朱印帳専門店 しるべ」
11.【4th day】器と歴史と暮らしに触れる「出雲民藝館」
12.【4th day】日が沈む聖地に舞う神話の世界「出雲神楽」
13.【4th day】絶景に心が洗われる「日が沈む聖地出雲の夕日」
14.【5th day】お出かけ前に要チェック「2020年2月〜のイベント情報」
15.【5th day】わがままを叶えた島根県 出雲・松江市の旅「体験してみたまとめ」

1.仙台↔︎出雲間 約90分!「FDAを活用してお得&時短、島根旅」

今回は空の旅で島根まで行ってきた編集部。仙台と島根まで飛行機で約90分で行き来できると知って驚きを隠せません。今までは大阪での乗り継ぎや乗り継ぎ合間の時間を含めて最短でも約3時間、便によっては4時間以上かかっていました。これが90分になったのはかなり助かります!乗り継ぎ移動のストレスがないのも嬉しいですよね。

2018年に航空会社フジドリームエアラインズ(FDA)から、仙台国際空港(以下、仙台空港)と出雲縁結び空港(以下、出雲空港)を結ぶ直通便が出たことで、お財布にも時間にも優しいプランで旅行ができるようになりました。ありがたや〜。

FDAは格安航空会社(LCC)ではありませんが、WEB購入限定の「ひょいとe割」や最大約56%割引になる「ドリーム割」、早い者勝ちで45日前までの予約購入で最大約75%割引になる「45割」などのプランがあるため、早めに計画を立てることでさらにお得にチケット購入ができます!嬉しい!

「島根県、1回行ってみたかったんだよねー」と思っているそこのあなた。じっくり計画を練ってから旅立つのももちろん◎ですが、パッと気軽 に弾丸旅行に出てみるのもいいかも!? ご縁も、美肌も、美食・美酒も大満喫できるのでリフレッシュに最適です。そして何より人があたたかいです…。どこに行っても島根県民のみなさん親切でした! これは何度も行きたくなる方 の気持ちがよく分かります。

FDA直通便は仙台空港→出雲空港行きが1日1便、出雲空港→仙台空港行きも1日1便です。2020年1月15日現在では仙台空港発は正午12時台、出雲空港着は14時台となるため、巡る順番などを意識してスケジュールを組み立てると、より効率的に気になるスポットを巡ることができそうです。
また、出雲は「日が沈む聖地」として2017年に日本遺産にも認定された絶景の夕日を眺めることもできるため、季節により異なる日没時間を意識したスケジュール立てもオススメです!

それではさっそく、今回決行した2泊3日の欲張り旅のスケジュールを見てみましょう。

2.2泊3日内で“めいっぱい巡る”を試してみた「結果は●箇所」

今回の旅のテーマに沿って、2泊3日でめいっぱい行きたい場所を詰め込んだ結果…。13箇所以上のスポットへ足を運ぶことができました!

事前にピックアップしていた目的地だけでなく、その周辺のお店も移動がてらふんわり巡ることができ、たくさんのスポットに行くことができました。今回は、1日目に島根県松江市を中心に巡るプラン、2日目に出雲市を中心に巡るプランを立てました。現地についてからの移動手段は車です。島根県には魅力的な観光スポットがたくさん点在しているため、飛行機の予約と共にレンタカーを予約がオススメです!よりスムーズに各スポットを巡ることができます。

また、毎年夏~秋頃には エリアによっては超小型EV車「出雲市だんだんライド」のレンタルもできるので、行きたいスポットや時期がピンポイントで決まっている場合や「4〜5時間だけ移動手段として借りたい」などの場合に便利です。2020年は5月~11月の期間中に貸出を予定しているそうですよ!
ちなみに「だんだん」とは現地の方言で「ありがとう」の意味だそうです!

▼「出雲市だんだんライド」のレンタル詳細については下記HPをご覧ください。
http://www.izumo-kankou.gr.jp/9466

実録 ルチカ編集部がゆく「欲張りスケジュール」

●1日目(仙台空港→出雲空港:松江市メイン)
12:20〜14:15 FDA703便 仙台空港〜出雲空港 
〈快適な空の旅!幸先の良いスタートがきれました!〉
14:30〜   (車移動約30分)
15:00〜15:40 米田酒造株式会社さん
〈酒蔵と店舗(徒歩5分圏内)をそれぞれ見学させていただきました!〉
15:40〜   (車移動約20分)
16:00〜16:45 清巌寺さん
〈おしろい地蔵さまと、お肌トゥルトゥルの住職さんとの出会い〉
16:45〜   (車移動約3分)
17:00〜18:00 玉作湯神社さん
〈願い石・叶い石の由来をお聞きしました〉
18:00〜   (車移動約2分)
18:05〜18:30 玉造温泉チェックイン+周辺散策
18:50〜   (徒歩約5分)
19:00〜19:40 地酒と器のひとしずくさん
〈日本酒発祥の地 島根の美味しい地酒が大集合〉
20:00〜    近くのお店で夜ご飯
21:00〜    ホテルへ

●2日目(出雲市メイン)
7:00〜8:00 玉造温泉周辺・美肌スポット巡り
〈澄み切った空気が美味しい〜!天然の化粧水もゲット!〉
8:00〜9:00 玉作湯神社さん撮影メイン
〈叶い石と宮司さん直筆の御朱印をいただきました〉
(車移動約50分)
10:00〜10:40 出雲民藝館さん
〈出雲きっての豪農の邸で、地元の作り手の民藝品にふれました〉
(車移動約15分)
11:00〜11:30 長浜神社さん
〈御朱印の種類が豊富!あぶって浮かび上がるあぶり御朱印も!?〉
(車移動約20分)
12:00〜12:30 万九千神社さん
〈神等去出祭ラスト開催の神社〉
(車移動約25分)
〜神在月・神等去出祭最終日のためお昼は神門通りにてテイクアウト〜
13:40〜14:15 御朱印帳専門店しるべ出雲大社店さん
〈出雲ならではのオリジナルデザイン御朱印帳も〉
(徒歩移動約10分)
14:30〜15:50 出雲大社さん
〈気持ちがスーッと清らかになる癒しスポット〉
(車移動約20分)
16:30〜17:00 出雲神楽
〈日御碕神社さんで行われる伝統の宇手那神楽を取材〉
(徒歩移動約15分)
17:15〜17:30 日御碕灯台で夕景撮影
(徒歩移動約15分)
17:30〜18:30 出雲神楽定期公演撮影
(車移動約60分)
19:30~   ホテルへ

●3日目(出雲空港→仙台空港)
7:30〜    ホテルから松江駅まで移動し、バスで出雲空港まで
8:05〜8:40 (バス移動)
10:18〜11:39 FDA702便 出雲空港〜仙台空港\無事帰還/

効率的に行きたいスポットをチェック
巡るスポットは隣町・隣市に集約するとgood

実際に2泊3日で旅して みた結果、たくさんのスポットを巡りたい場合はエリアを絞ってセレクトすると、限られた時間内でスムーズに 巡る順番を考えることができました。(今回の場合だと出雲市・松江市内など)上記は取材用の分刻みスケジュールのためもっとゆったりと時間を使いたい方は、自分用に巡るプランをたてて行くことをオススメします!もちろん、とにかく色々なところに立ち寄りたい!と思う方はこのスケジュールも是非1つの目安にしてみて下さいね。 \ワクワクの方が勝って疲れを感じる暇もありませんでした/

(余談)
今回編集部が島根県へ行ったのは11月下旬。ちょうど「神在月」のシーズンでした。そのためどこのお寺・神社も大賑わい!活気にあふれる賑やかな雰囲気を味わうことができました。ただしお宿の予約の埋まりが早いので、 催事があるシーズンにお出かけを予定される方は早めの予約がオススメです。

全国の八百万の神々が集まる「神在月とは」

「神在月」とは旧暦10月に、全国の八百万の神々が出雲の国に集まるといわれる月のこと。その期間、他の土地では神様が留守になるので神無月と言いますが、出雲ではこの期間は神在月と言います。出雲では神々が集う各神社で「神迎祭」にはじまり、「神在祭」、全国に神々をお見送りする「神等去出祭」を行います。
年に一度の祭事期間とあって国内外からの観光客も普段より多く、お目当てのスポットや駐車場が混雑する場合もあります。たくさんのスポットを巡りたい方は、あらかじめ祭事日時のチェックをしておくのもよい方法です。

3.日本酒発祥の地 島根県「蔵元さん・美味しい日本酒にこんにちは」

日本酒発祥の地と言われる島根県。日本最古の歴史書「古事記」には「ヤマタノオロチ」がお酒を飲んで酔い潰れたところを、出雲の国の「スサノオノミコト」に討ち取られるという伝説が登場します。また、出雲風土記に“佐香(さか)”という酒の古名に該当する記載があることから、日本酒の発祥の地と言われているのだそうです。現在島根県には30の蔵元があり、それぞれに魂を込めた酒造りを行なっています。

今回は創業から120年を超える「米田酒造」さんと、約80種類の地酒や地元作家の器を販売している「地酒と器のひとしずく」さんに行ってまいりました。

明治29年創業「米田酒造」

明治29年(1896年)に松江市で創業した米田酒造(よねだしゅぞう)さん。五穀豊穣に感謝の願いが込められた代表銘酒「豊の秋」で知られる蔵元です。「豊の秋」はすっきりとした喉越しとふっくらとした旨味が魅力で、令和元年広島国税局清酒鑑評会で優等賞を受賞しました。さらに国内外問わず人気があり14年間日本航空国際線ファーストクラスの搭載酒にも選ばれていたのだそう。その他、全国新酒鑑評会で12回の金賞を受賞するなど、高い評価を得ています。

杜氏の技と酒造りの伝統を継承しながらも、最新のコンピューター技術を導入することで1度として「同じ」がない気温や湿度、原材料の状態の中で理想とする酒造りの技をアップデートし続けています。店内には杉の葉を束ねて丸めた杉玉や提灯など、長年の酒造りの歴史の一端を感じることができる品物が飾られています。

レジ前にはなんとも言えない愛嬌を醸し出す招き猫も。手元にはしっかり「豊の秋」を抱えています。

店頭には存在感のある看板が道ゆく人の目を引きます。

どっしりとした存在感のあるこの看板は、日本酒の醸造過程において醪(もろみ)に使用する桶蓋を活用したものだそう。杉玉をはじめ、杉の木は酒造りと密接な関係があり、この桶蓋も杉でできています。

頭上に掲げられた看板には、豊かに実る稲穂がお酒の名前とともに掘られています。そしてお店の入り口に可愛いものも発見。

扉の両側に着いているお酒マーク。扉をくぐる度に遊び心がくすぐられます。この他にも「こんなところに!」という心躍るポイントがちりばめられている店内でした。そんな酒造りやお店づくりに情熱を傾ける米田酒造 代表取締役社長 米田則雄さんにお話をお聞きしました。

編集(以下:編)「米田さんどうぞよろしくお願いいたします!」
米田さん(以下:米)「よろしくお願いします。さっそく酒蔵の方へ行ってみましょうか」

物腰やわらかな米田さんにご案内いただき、酒蔵へ向かいます。お店から酒蔵までは徒歩5分ほどの場所にあり、街並みを眺めながらの移動も楽しいです。酒蔵は創業当時からの建物を現在も活かしながら酒造りを行なっているそうで、外観からもその趣を感じることができます。

蔵の上の煙突にも「豊の秋」が見えます。入り口付近にも杉玉が揺れています。

お伺いした時期が11月下旬であったため、ちょうど酒造りがスタートしていたタイミングです。12月下旬に入ると新酒が出来上がり、さらに寒くなってくると吟醸酒の仕込みが始まるそう。日本酒の原料米には島根県産を中心とした酒造好適米を100%使用し、水はこだわり抜いて巡り会った松江市郊外の湧き水を使用するなど、魂を込めた酒造りを行なっています。

お話をお聞きしながら奥へ進んでいくと大きなトラックが。

米「仕込みに使用する湧き水は、このタンクローリーで毎日汲みに行っているんですよ」
編「毎日ですか!?」
米「毎朝1日3回ほど往復して汲んでくるんです。2トン車で玉造温泉の山1つ越した東側の斜面のところなんですが、岩の間から湧き出る水がやや軟水で含まれる成分も優れていて。吟醸酒造りに最適なんです」
編「美味しいお酒は仕込みに使われるお水のこだわりから…なんですね」
米「20数年前までは松江市街地の井戸水を使用していたのですが、環境の変化に伴ってよりよい水を探した結果、今の湧き水に行きついたんです」
編「そのこだわりが活きて、このふっくらとした味わいの美味しいお酒が出来上がるんですね」
米「そうですね。水が変わるだけで味わいがガラッと変わります。杜氏をはじめ蔵人たちは、酒造りの原料である米と水を伝統の技と経験で醸します。酒造りはこうした原料や酵母・麹などの生き物を相手に、気温や湿度に気をつけながらその時に最適な対処を見極め仕上げるんです」

蔵の中を進んでいくとふわりと日本酒の香りが漂ってきます。

蔵は創業当時からの建物を大切に活かしながら、時代に合わせて手を加えながら使っているそう。歴史の厚みを感じる建物の中には最新の機械設備も並び、今と昔が融合した空間になっています。中には学校で使われていた木材を使用した作りになっているところもありました。

大きな釜が見えてきました。大人がすっぽり10人は入れるくらいの大きさでインパクト大です。

米「これは水蒸気を作るための釜で、釜の上に甑(こしき)を乗せ、白米を入れて蒸すものです 」
編「湯気の勢いがすごいですね!」
米「さっき外で見た煙突からこの湯気を出していた時は、早朝これで真っ白になってね。1時間ぐらい蒸すんだけど、あまりにもモクモクとなった時には火事と間違えられて消防が来た時もありましたね(笑)」

現在も力強く働くこの現役の釜。今は使っている蔵元も珍しくなっているほど貴重なものなのだとか。大きく帝國の字が見えます。

大切に使われ続けている道具たち。蔵人と共に歩んできた貫禄が漂います。

お米は精米・洗米・蒸米を経て麹造りに入ります。杉の木からできた麹蓋・箱を使用し、普通酒から高級酒まで高品質の麹を仕上げていきます。その後、酒の種類ごとに発酵・搾りを経て火入れを行いタンクに入れ貯蔵されます。搾り方にも3種類あり、大吟醸雫酒などは「袋吊り」と呼ばれる、袋から自然に液体が落下してくる分のみを瓶詰めするもの、大吟醸中取り・純米吟醸などは「酒槽」と呼ばれる船のような形をした大きな器で軽く搾るもの、普通酒などは自動搾り機を使用し効率よく搾っていくのだそうです。

貯蔵室のタンクは大きいもので高さ2メートル以上あり、圧巻です 。4,000リットルが入るクラスだけでも100本以上あるのだとか。 貯蔵されるお酒は目的の温度別に5つの冷蔵庫で管理され、最も美味しい状態で保存されます。
瓶詰めは日本製の最新の機械を 使用し、最後まで徹底した管理のもと製造されます。

最近ではニーズに合わせ720mlなどの小瓶タイプも製造しており、お土産や飲み比べがしたいという方にも気軽に手にとっていただけると人気商品になっているそうです。

色々なサイズ展開やパッケージがあり目移りしちゃいます。店舗の方では昔ながらの酒造りの流れを知ることができるこんなミニチュア模型もありました。

10以上の工程を経て作られる日本酒。蔵人たちの情熱の結晶が、1瓶にギュッと凝縮されているのを考えると、とても感慨深いです。
「酒造の1年はドラマティックで大忙しです」と米田さん。入荷した酒造好適米を自家精米したのち11月からスタートする酒造り。12月下旬には新酒が出来上がり、休む間もなく吟醸酒の仕込みが始まります。仕込みと上槽は2月まで続き、3月になるとみりん、地伝酒などの調理酒の仕込みが始まり、3ヶ月の発酵後8月にかけて搾られます。その間、6月には梅の実が実るため梅を日本酒で漬け込み、和のリキュール梅酒を仕込みます。9月には梅酒が出来上がりますがここからさらに1年間熟成させることで酸味が和らぎます。日本酒ベースで作られる梅酒やゆず酒は、スッキリした甘みが人気でイギリスや中国などへも出荷しているのだとか。
9月には同時進行で焼酎を作り10月には新たな米が入荷し…と、1年を通した酒造りはハードスケジュールです。

商品展開も幅広く、日本酒や日本酒ベースのリキュール、焼酎、みりん、地伝酒などの調理酒など、蔵元ならではの技と知恵を活かした商品や、オリジナルグッズがずらりと並びます。

酒蔵は事前予約無料で見学もできます!それぞれの役割を担う部屋ごとに漂う香りが異なることや、蔵全体の呼吸しているような不思議な雰囲気など、実際に五感で感じられる貴重な体験ができるのでおすすめです!
お酒が出来上がるまでのストーリーを感じた後は、日本酒一杯の重みが変わります。より豊かな視点と気持ちで向き合うことができる贅沢な体験へ、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。

DATA

米田酒造株式会社(本店・小売)
TEL0852-22-3232

島根県松江市東本町3-59
米田酒造株式会社(酒蔵)島根県松江市南田町41

・営業時間 月〜土曜 8:00~17:00
※見学の開館時間 9:00〜16:00(見学料無料、電話orメールにて事前に要予約)
※蔵での業務の内容により、タイミングによっては見学不可の場合もあり。
・定休日 日曜日、他営業日カレンダーによる
・ホームページ http://www.toyonoaki.com

2019年4月OPEN「地酒と器のひとしずく」

2019年4月に松江市玉造温泉街にオープンした「地酒と器のひとしずく」。島根の歴史ある地酒や、地元の作家さんによる器が並びます。日本酒・器・おつまみなどが購入できる他、カウンターでは200円からのちょい飲みもできるとあって、観光客をはじめ人気のお店です。豊富な地酒がひと所に集まり販売されているお店が珍しいこともあり、地元民もお買い物に訪れます。

取材時は混雑を避けるため、あえて平日の夜にお伺いしました。 玉造温泉街の通りから直ぐのところにあるため、お土産を求める観光客やお風呂の合間に地酒を飲みたい人で賑わい、特に土日はぎゅうぎゅうになる程混み合うのだとか。温泉街に宿泊されている方は購入したお酒を宿まで届けてくれるサービスもあります。\とても助かりますね!/

店内には常時50数種類の地酒が並び、多い時には約80種類もの地酒が大集合することもあるそうです。

パッと眺めただけでも興味を惹かれずにはいられないラベルのお酒ばかり。そんな魅力的な地酒の数々はどんな基準で選ばれているのだろう…。ますます気になりますね。さっそく店長の江角直紀さんにお話をお聞きしてみました!江角さんは とても気さくな方で、地酒の種類についてはもちろん、飲み方やおすすめの味わい方も教えてくださいました。

編集(以下:編)「よろしくお願いします!さっそくですが笑顔をください!」
江角さん(以下:江)「こんな感じでいいですか?」

突然の無茶振りにも快く対応してくださる懐の深さ…。ありがとうございます。

編「江角さんはどういった想いでこのお店をスタートされたのですか?」
江「元々町おこしに興味があって、どんな方法があるか色々模索していたんです。そこで“日本酒と器”をテーマにしたら面白いかも、と至ったのがきっかけですね」
編「島根はお米もお水もすごく美味しいですよね」
江「そうなんです。いい素材が揃っているし、それを手がける酒造さんたちの情熱で島根には美味しいお酒も多いんです。地元に窯を持ち器を手がける作家さんも多くいらっしゃいますが、これらが1箇所に集まっているところがほとんどなくて。それを実現してみた!という感じです」
編「お店の場所に玉造温泉街を選んだ理由はなんですか?」
江「色々探している中で商工会の人に紹介していただいたのがきっかけですね。お店をスタートするにあたり、島根の地酒の魅力をより多くの方に知っていただきたいという想いがあったので、観光客の方や宿泊でいらっしゃる方が気軽に楽しめるようなお店にしたくて選びました。現地ではもちろん、ご自宅にお持ち帰りいただいて味わっていただけたら嬉しいです」

編「お店に並ぶ地酒や器の数々は、どういう基準で選ばれているのでしょうか」
江「自分で“いいな”と思ったものだけを置いています。地酒は味わいだけでなく、蔵元や作り手の想い、お酒が出来上がるまでのストーリーに胸を打たれたものがセレクトの基準になっていますね。器も同じで、直接それぞれの窯へ足を運び作家さんとお話しした上でお店に並べさせてもらっています」

編「それぞれ個性が光っていますね」
江「そうですね、お酒は器との組み合わせでも異なる味わいや雰囲気が楽しめるのも魅力ですし、いつもの食事シーンを彩る器に出会っていただけたら嬉しいですね」

お店では試飲(40ml)200円から、1合(180ml)600円、半合(90ml)400円で様々な地酒を味わうことができます。メニュー表には季節限定のメニューも紹介されています。その他ソフトドリンクやおつまみもラインアップされています。余談ですが、和らぎ水としていただくお水にも注目してみてほしいです。松江市の水は濾過の仕方に特徴があるそうで、お水が美味しいとハッとされる観光客の方も多いのだとか。

カウンターに座ったり立ち飲みスタイルでメニュー表を眺めてもいいですが、ここは江角さんやスタッフさんに声をかけて、飲んでみたい味わいのイメージを伝えておすすめをお聞きしたり、お店に並ぶボトルを見て選んでみたいところ!

江「ちょっとずつ色々な味を試したいという方や、あまり日本酒に馴染みのない方でも気軽に楽しんでもらいたくて、ラフなカウンタースタイルでお試しサイズもご用意しています。
1合からテイクアウトもできるので、温泉街を楽しみながらお持ち帰りもどうぞ〜」

酒造りのストーリーを大事にしているというお話の通り、それぞれのお酒を紹介するポップも目を引くものばかり!味わいはもちろん、気になったストーリーのあるお酒との出会いも楽しめちゃいます。

手前に写る「理可」は島根県大田市の一宮酒造で作られた純米吟醸酒。杜氏の名前がそのまま商品名になっているのだそう。若い女性が杜氏をされるのは珍しいため、飲む際にはこれも1つのエピソードとして味わいをより深いものにしてくれそうです。

こちらの「八千矛」は島根県出雲市の旭日酒造で作られた純米吟醸酒。出雲大社の神事の御神酒として使われているお酒だそう。出雲杜氏の伝統の技が光る銘酒です。

中にはこんな“裏商品”も!酒蔵が純米酒粕で作った焼酎「RISOPPA」。島根県安米市の吉田酒蔵のお酒です。ワインを思わせるような洋風のラベルと、フルーティーで甘みがあるという味わいにワクワクします。

他にも逸話にちなんだ「やまたのおろち」という名前のお酒や、季節限定の可愛いラベルの地酒も。

編「ちなみに、今のこの寒い時期に江角さん的イチオシのお酒はなんですか?」
江「寒い季節はこれ、旭日酒造の“旭日”ですね。生酛(きもと)という手間暇のかかる伝統的な作り方でできたお酒で、お燗に向いています。旨味が多くてTHE日本酒、という味わいが楽しめます。温度で味がガラッと変わるので、お燗だけでなく常温など色々な飲み方をしてみて欲しいですね」

編「味わいの幅が広がって楽しみですね」
江「僕も大好きな味なんです。味のイメージは“頑固オヤジがお酒を飲んだ時にふと見せる優しい一面”。自分で言っててなんですけど、結構的確に表現できている気がします!(笑)」
編「頑固オヤジ」
江「度数も15度未満とそんなに高くないので飲みやすいと思います。“THE日本酒”という味わいが好きな方にもおすすめしたいですね!」

編「逆に“日本酒飲むの初めて!”というような女性へおすすめの1本もお聞きしたいです」
江「それなら吉田酒蔵の純米大吟醸酒“月山 美月”ですね。アルコール度数は14度と控えめで、クリアな香りと味わいでとても飲みやすいお酒です。フルーティーで甘すぎない甘みが魅力ですよ」

編「まるでワインのようなラベルですね」
江「おしゃれですよね。ラベルはお酒の入り口としてもとても重要な役割を持っているので、こういうラベルから気になる1本を見つけてみても楽しいですよ。ちなみに…、この美月は限定生産のお酒なので手にできたらとてもラッキーですよ!」
編「貴重ですね!」

店内には地酒にまつわる本もずらり。気になったお酒の情報ををより詳しく見ることができそうです。

さらに、松江市にあるおつまみ専門店 「おつまみ研究所」の商品も並んでいます。購入後店内で食べてもOKだそうです。

季節ごとに様々なお酒が登場するので、1年を通してますます楽しみが広がります。島根旅の思い出に、お気に入りの地酒をお土産にしてみてはいかがでしょうか。

▶︎ 次回【2nd day】では“御朱印・ご縁巡り 松江市編”として「おしろい地蔵さまに美肌を願う 清巌寺」「願い石に想いを 玉作湯神社」、そして玉造温泉周辺の「美肌スポット」をご紹介します!

DATA

地酒と器のひとしずく
TEL0852-69-8175

島根県松江市玉湯町玉造1021-3

・営業時間 10:00~19:00
・定休日 不定休
・Instagram @matsue_hitoshizuku ♯地酒と器のひとしずく

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