自然界の陰と陽と身体の関係「五行・五臓って?」【2nd day】

漢方では自然界のあらゆるものが「陰」と「陽」から成り立つと考え、自然の変化や関係性を「木・火・土・金・水」の5つの要素に分類する理論があります。これを「陰陽五行説」と呼びます。
この五行を身体に応用したものが「五臓」の考え方です。五臓=5つの臓は5つの機能系に分けられ、五行説の「木・火・土・金・水」の特性を備えお互いのバランスを保っており、それぞれが「木=肝、火=心、土=脾、金=肺、水=腎」という対応関係の上に成り立っています。

体質をプラスの方向へ根本的に改善していくためには、今の自分の身体がどんな状態か知ることが欠かせません。この五行の理論に基づいた体質チェックで、自身の身体と心に向き合うきっかけにしてみてもいいかもしれません。

私はどのタイプ?「五行タイプをチェックしてみよう」

下記の「木・火・土・金・水」5つ全ての項目で、今の自分の身体の状態に当てはまるものにチェックを入れてみましょう。チェックの個数が一番多かった五行があなたのタイプです。(参考・出典:KAGAE KAMPO BOUTIQUE)

木タイプ

□酸っぱいものが好き
□イライラして怒りっぽいことが多い
□頭痛・めまいがある
□風の強い日が苦手
□耳鳴りがある
□目の疲れや視力低下が気になる
□筋肉がつきやすい
□肩こりがつらい
□不眠気味
□月経痛やPMSがつらい

計 個

火タイプ

□苦いものが好き
□不安になることが多い
□顔色が赤っぽい
□暑いのが苦手
□汗っかきな方だ
□動悸・息切れ・不整脈がある
□睡眠が浅くよく夢を見る
□物忘れが多い
□口内炎ができやすい
□舌がヒリヒリすることがある

計 個

土タイプ

□甘いものが好き
□クヨクヨと思い悩んでしまうことが多い
□顔色が黄色っぽい
□雨の日は体調が悪くなりやすい
□口内炎ができやすい
□唇の荒れが気になる
□胃腸が弱い方だ
□むくみやすい
□疲れやすい
□消化不良・軟便気味

計 個

金タイプ

□辛いものが好き
□悲しくなることが多い
□鼻水・鼻づまりが気になる
□風邪を引きやすい
□お肌の乾燥が出やすい
□咳や痰が出やすい
□喉が弱い方だ
□花粉に敏感
□アトピー・喘息がある
□便が硬くなりやすい

計 個

水タイプ

□塩辛いものが好き
□ちょっとしたことで驚きやすい
□寒さが苦手
□下半身が冷えやすい
□足腰がだるく腰痛がある
□むくみやすい
□抜け毛・白髪が気になる
□トイレが近い
□視力低下や耳鳴りが気になる
□生理不順がある

計 個

「木(肝)タイプ」項目に一番多く当てはまったあなた

▶︎素直・真面目て理性的なタイプ

イライラや怒りを溜めこみやすく、気の巡りが悪くなりがち。頑張りすぎずリラックスしましょう。

「火(心)タイプ」項目に一番多く当てはまったあなた

▶︎感情豊か・リーダーシップをとるタイプ

無理のしすぎで不安を抱えたり情緒不安定になることがあります。ゆったりとした気持ちを心がけましょう。

「土(脾)タイプ」項目に一番多く当てはまったあなた

▶︎優しくて人のことを考えられるタイプ

思い悩み胃腸を痛めることもあります。ジメジメした日は特に注意です。明るくいられるよう気持ちのバランスをとりましょう。

「金(肺)タイプ」項目に一番多く当てはまったあなた

▶︎周囲に左右されないクールなタイプ

過労が続くと呼吸器系にトラブルが出やすくなります。乾燥する時期に気をつけ。プラス思考を意識しましょう。

「水(腎)タイプ」項目に一番多く当てはまったあなた

▶︎慎重で堅実なタイプ

寒い季節は冷えや代謝の衰えに注意です。疲れが出やすくなっているため、思い切って休むことも大切。

チェックの結果はいかがでしたでしょうか?五行と五臓の関係「木=肝、火=心、土=脾、金=肺、水=腎」から、普段より少し意識してみるとよい臓器も見えてきましたね。次の項目からは、女性特有の身体の不調について見ていきます。自分の身体メンテナンスのヒントにしてみましょう。



6.女性特有の体の不調「女性の養生」

具体的に女性の身体のお悩みにはどんなものがあるのでしょうか。女性特有の身体の不調 上位第5位にランクインする「年代別お悩みランキング」を見てみましょう。

参考・出典:「漢方レポート2018年版」より、調査期間:2018年1月〜12月、調査対象:カガエ カンポウ ブティック、ニホンドウ漢方ブティック、薬日本堂に期間中初めて相談にいらしたお客さま(女性)41,905件

【20代】
1位 月経トラブル
2位 ニキビ
3位 冷え性
4位 疲れやすさ
5位 肌荒れ

【30代】
1位 不妊症
2位 疲れやすさ
3位 月経トラブル
4位 冷え性
5位 ダイエット

【40代】
1位 疲れやすさ
2位 冷え性
3位 ダイエット
4位 不妊症
5位 月経トラブル

今の自分のお悩みポイントと重なる点はあったでしょうか。年齢を重ねるごとに順位の上下はあるものの、世代問わず気になる不調はホルモンバランスなどに関わってくるものが多い印象です。

「世代を問わず仕事やプライペートに頑張る女性の代表的なお悩みには、冷え性や月経トラブル、お肌のトラブルが上げられます。特に女性は、一生女性ホルモンと付き合っていかなければならないので、上手な付き合い方も大事になってきます。また、改善するためには体内で不足している要素を補うこと、滞っている巡りをよくしバランスを整えることが大切ですね」と、カガエ カンポウ ブティックの漢方相談員・薬剤師の臼田さん。女性の一生を通したライフステージに関わってくるものだからこそ、根本からの見直しが鍵になります。漢方はそんな女性の身体を考える上で嬉しいヒントが詰まっています。
「漢方における“養生”とは“自分に向き合う”、と言うこと。一呼吸置いて、ついつい後回しになってしまいがちの自分の身体に耳を傾けてみましょう。そこから足りないものを補い、体全体の巡りをよくすることで、毎日がもっと軽やかになりますよ」と話します。

7.自然の力を取り入れて毎日を軽やかに「女性の身体と漢方の関係」

中国医学の古典には、「女性の体調は7年周期で変化する」とあります。女性は28歳をピークに様々な体調の変化が起こりやすくなると言われ、同時にライフステージの変化も目まぐるしい時期であることから、身体と心のバランスを崩しやすい時でもあります。そんなバランスが崩れやすい時・その不調にこそ、自然界のものを効果的に取り入れて、健やかな身体と心を育むことが大切です。

漢方では、生理痛や花粉症など、一時的もしくは継続的な緩和を目的とする対症療法を「標治(ひょうち)」といい、根本的な体質改善・治癒を目的とした原因療法を「本治(ほんち)」と言います、と臼田さん。その場でピックアップし取り入れやすい和漢配合のハーブティーなどのアイテムから、漢方薬として症状を根本的に見直していくこともできるのは、個人の現在の状態や体質に合わせたスタイルの漢方ならでは。
カウンセリングに最も重点を置くカガエ カンポウ ブティックでは、顔色や舌などの状態を見ながら、日々の食事や運動、ストレスの度合いなどじっくり向き合うことで、最適な改善方法を一緒に探してくれます。

自分に向き合う時間を、漢方をきっかけに設けてみるのもオススメですね。

▶︎ 次回【3rd day】では漢方(煎じ薬)の飲み方を中心にお届けします!

DATA

カガエ カンポウ ブティック 仙台パルコ2店
TEL022-263-4193

仙台市青葉区中央3-7-5仙台パルコ2 2F

・アクセス JR「仙台駅」より徒歩約5分
・営業時間 10:00〜21:00
・定休日 仙台パルコ2の定休日に準じる
・ホームページ https://kagae.jp

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