【特集】今、振り返ろう 3.11を経てできること vol.2

「災害は来る」という意識を

 ルチカは20~40歳の働く女性がメイン読者です。「もし災害が起きた場合」、ルチカ読者はどう行動するのが良いか、指針を教えて頂けますか。
及川 そうですね、まず災害発生時家にいる方が良いのか、避難所に行った方が良いのか迷う方が多いと思います。自宅にいられる環境であれば自宅で過ごすことをおすすめします。避難所は夏は暑く冬は寒く、過酷な環境です。また、プライバシーの問題もあるので安全であれば、自宅にいる方が良いですね。
 そうすると、家に安全対策を施していた方が良いということですね。
及川 そうです!家具に転倒防止器具を取り付けたり、レトルトや缶詰などを備蓄しておいたり。こちらも普段から食べ慣れているものを備蓄しておき、時々賞味期限を確認し、期限間近なものは食べてその分補充する…というサイクルを作れると◎です。
 なるほど…。一人暮らしの方も多くいらっしゃると思いますが、その場合はどうすれば? 及川 友人や彼氏を呼ぶなど、少しでも安心できる環境で一緒に過ごせるのが望ましいですね。普段から「もしもの時はそちらに行く!」と決めていると、とても良いと思います。
 普段から「もしも」を考えておくことが大切、と。
及川 はい。震災が起こり「大災害って来る」って身をもって実感した方は多いと思います。とはいえ防災・減災(※2)について常日頃意識することはなかなか難しい。だからこそ防災・減災に「楽しさ」を加えていきたいと考えます。災害時役立つアイテムを作るワークショップや「こんな時どうする?」を皆で答え合う防災ゲームを実施しています。是非ルチカ読者世代も興味を持って頂き、多様な視点でどう防災・減災していくか?を考えてもらいたいな、と思います。
 とても勉強になりました。ありがとうございました!
及川 ありがとうございました!
※2(減災)…「災害発生」を前提とし、その被害を最小限に食い止めるための取り組みのこと。

これだけはやっておこう

様々なシチュエーションでの身の守り方を考えておこう
地震、台風、豪雨…様々な災害に襲われた時どうするか、考えよう。
例)安全な友人宅や彼氏の家へ避難する、など
家族や確実に連絡を取りたい人との①連絡方法、②集合場所、③家の備蓄物資の場所をそれぞれ確認しておこう
SNSや災害用伝言ダイヤルといった、複数の手段を準備しておき、いずれももしもの時使えるように。いざという時どこに集まるか。今一度「大災害は来る」という意識を互いにもっておこう。
一晩職場にいられる準備を
災害が起きると帰宅困難になることも。非常食やカップラーメンなどを備蓄し、一晩職場にいられる対策をとっておこう。
職場にスニーカーを常備しよう
ヒール靴ではもしもの時の徒歩帰宅が大変なことに。

【取材協力】
仙台市危機管理室減災推進課 減災推進係
TEL.022-214-3109

「もしも」に備えた様々なグッズをシーン別に紹介。
必要になる時は今日かもしれない、明日かもしれない。

「準備しなきゃ」と張り切ると大変ですが、100円均一ショップで揃うアイテムも多数あります。手軽にきちんと、普段から備えておきましょう (及川さん)。

※あくまで一例になります。必要なものは世帯人数や環境によって変わります。

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